辺の比と面積の比


今週は、辺の比と三角形の面積の比について考えてみましょう。
基本は、右の〔図1〕で、「相似な三角形では、面積の比は相似比の2乗に等しいこと」 〔図2〕で、「高さの等しい三角形では、底辺の比は面積の比と等しいこと」 の2点です。

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この2つの基本を組み合わせて、必殺技を作ります。〔図3〕のように、上底と下底の比がA:B である台形を、2本の対角線で4つの三角形に分けたとき、三角形の面積の比は、
2:AB:B2:ABとなります。
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02_3.gif 例えば、左の図のように、上底が6cm、下底が10cmの台形では、上底と下底の比が3:5 ですから、三角形の面積比は時計周りに9:15:25:15となります。これを使って問題に 取り組んでみましょう。

------問題------

02_4.gif 〔問題1〕
左のような台形があります。このとき、三角形CDEの面積を求めなさい。
02_5.gif 〔問題2〕
左のような平行四辺形があります。三角形BCFの面積が 125cm2であるとき、三角形DEFおよび四角形ABFEの 面積をそれぞれ求めなさい。
02_7.gif 〔問題3〕
左のような平行四辺形があります。辺AD上にAE:ED=3:2となる点E を取ります。三角形ABFと平行四辺形ABCDの面積の比を求めなさい。

------解説------

〔解説1〕
三角形ABDや三角形ACDの面積は8×9÷2=36cm2で、 三角形AEDと三角形CDEの面積の比は4:5ですから比例配分によって三角形CDEは 20cm2となります。
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〔解説2〕
まずB、Eを結び、台形BCDEを作ります。上底と下底は3:5ですから、 面積比は右図のようになります。また、三角形BCDは平行四辺形の半分で、比では40に 相当しますから、三角形ABEは、比で16に当たります。そこで比例式を利用すると △DEF:125=9:25より、三角形DEFは45cm2です。また、 四角形ABFE:125=31:25より、155cm2が求められます。

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〔解説3〕
C、Eを結んで、台形を作ると、面積比は右のようになります。従って、 三角形ABFと平行四辺形ABCDの面積の比は15:80=3:16となります。
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